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中国の通信事業者に新たな発展経路をもたらす第三世代ネットワークへの移行

2010年6月3日

データモニターグループ (英文社名:Datamonitor 本社:英国) のICTに特化したリサーチ・アドバイザリ・コンサルティングの事業会社オーバム (英文名:Ovum) の最新報告書(注*)は、現在の携帯事業における目覚ましい売り上げの伸びを維持するため、中国の通信事業者が飽和状態に達している都市部の市場において第2世代携帯電話 (2G) から第3世代 (3G) への移行を進めていると述べています。中期的には、第3世代の携帯データサービスと付加価値サービスが、都市部における収益成長につながるものと考えられます。

オーバムは「3G migration strategies in China (中国の第三次ネットワーク移行戦略)」 の中で、携帯電話会社3社(注**)の積極的な資金補填計画によって2010年には3Gネットワーク接続が6,900万件まで増加すると見られています。その後、2010年から2014年までに年複利成長率は160% の増加が予測されています。オーバムのシニアアナリスト、トレーシー・チェン (Tracey Chen) は、「2014年までに3Gネットワーク接続が携帯の接続ネットワーク全体の40% 程度を占めるでしょう」とコメントしています。

このレポートでは特に、都市部での3G移行が急速に進む一方で、地方ではユーザーの大半が引き続き2Gネットワークを利用すると指摘しています。そのため、2Gネットワーク接続も今後3年間は継続的に成長を続け、2011年までに7億6800万件に達するものと見込まれます。しかし、その後は 3Gネットワークへの移行が進むことで、2Gネットワーク接続は徐々に減少していくと考えられます (図1参照) 。

図1 中国における2G/3Gの接続件数と普及率の予測:2009~2014年
図1 中国における2G/3Gの接続件数と普及率の予測:2009~2014年|資料提供:オーバム
資料提供:オーバム
 
 

北京をベースに市場調査を行っている トレーシー・チェンは、「通信事業者は、事業目標を実現する上で3Gデータの料金設定を再考する必要があるでしょう。携帯会社3社はそれぞれの強みを活かして、移行戦略の差別化を図るべきです」とも指摘しています。

中国移動通信の短期における主要な課題は、収益率の高い2Gユーザーの維持、使いやすく安価な携帯サービスによる企業ユーザーの獲得、TD-SCDMA方式エコシステムの充実です。

中国通信集団公司は、家庭および企業向けの固定回線と携帯の一括サービスを提供することで新たな携帯顧客を獲得すると共に、低価格志向の顧客向けに中級モデルから低価格帯までの CDMA2000方式の携帯電話機の発売に注力する必要があります。

中国聯合通信有限公司は、人気の携帯機種の販売や魅力的な料金パッケージ、ロイヤルティプランを通じて高所得者層の顧客獲得を狙うと同時に、WCDMAの規模を利用して同社の携帯電話機の中低価格市場における普及を目指しています。

中期的には、新しく出現するビジネスモデルや収益源が3Gの開発に役立つものと考えられ、関連する付加価値サービスとしてアプリケーション ストア、モバイル広告、携帯の決済サービスなどが挙げられます。

通信事業各社はそれぞれの独自にアプリケーション ストアを立ち上げていますが、電話機メーカーの提供するアプリケーションストアはモバイル コンテンツのエコシステムを変え、この分野における通信事業者の有利な立場を脅かすことになると予想されます。しかし、コンテンツプロバイダやISP、通信事業者、電話機メーカーなどが協調関係を築き、今後の成長における見通しを改善していくことが市場に含まれる企業それぞれにとって有益であると見られています。

以上



脚註

* オーバムの最新報告書「3G migration strategies in China (中国の第3世代ネットワーク移行戦略) 」 は、市場分析ならびに通信事業者の経営戦略、今後の展望を盛り込みながら、中国本土の市場における第2世代ネットワークから第三世代ネットワークへの移行の現状と予測をまとめたものです。

** 中国移動通信 (中:中国移动通信集团公司、チャイナ・モバイル)、中国通信集団公司 (中:中国电信股份有限公司、英:China Telecom Corporation Limited、チャイナ・テレコム)、中国聯合通信有限公司(ちゅうごくれんごうつうしんゆうげんこうし-中国聯通(ちゅうごくれんつう)、チャイナ・ユニコム(英文社名 : China Unicom))の3社

関連レポート

「3G migration strategies in China (中国の第3世代ネットワーク移行戦略) 」

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オーバム (Ovum) は、英国に本社を置く総合市場分析企業 データモニター (Datamonitor) のICTに特化したリサーチ、アドバイザリ、コンサルティングの事業会社です。オーバムは世界 11 ヶ所(本社含む) に拠点を持ち、150名のアナリストがテクノロジー、マーケットレンド、ビジネス、そして政策や規制を踏まえた 予測・分析・リサーチを行ない、情報を提供しています。オーバムは客観的かつ中立的な視点から最適なアドバイスと分析情報を提供し、お客様の戦略立案と意思決定をサポートしています。オーバムでは、通信・テレコム、IT、マーケットトレンド、特にビジネスとテクノロジーの双方の視点で市場を予測・分析しております。このリサーチ情報をベースとして、世界各国の150名のアナリストが、お客様の課題解決、ビジネスやテクノロジーにおける意思決定に役立つアドバイス情報を提供。個別のご相談にもアドバイザリサービスにて対応いたします。
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