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オーバム プレスリリース
臨床判断サポートツールによって医療のあり方が根本から変わりそうです
臨床判断サポート技術においては、臨床情報が次なるトレンドとなりそうです2008年7月24日
患者の診断・治療を支援する情報提供技術、臨床判断サポート(CDS)*ツールによって医療のあり方が根本から変わりそうです
独立市場調査分析機関データモニターは、 報告書、「医療における臨床判断サポート:全知の医師に一歩前進」で、CDSツールにおいては、患者中心型及び診断関連のCDSに続き、臨床情報(クリニカルインテリジェンス、CI) ソリューションが次の主要なトレンドだと推測しています。 しかし、医療現場の文化がCDS採用の大きな障害となりそうだと指摘しています。
データモニター、ヘルスケアテクノロジーアナリストで、本報告書の著者であるクリスティン・チャン (Christine Chang) は、「医療機関の多くが生涯電子医療記録(EHR)の価値、必要性を認識するようになるにつれ、EHRを早期に採用した機関ではすでにCDSツールなどさらに高度な機能をEHRに追加するようになっている。」と分析しています。CDSなしではEHRは紙ベースの記録を電子形式で寄せ集めているのと何ら変わりありません。 CDSなしでは、EHRSは紙ベースの記録を電子フォーマットで寄せ集めているのと同じです。このため、医療の質向上へ重点が置かれると同時に、EHR採用の増加によって、CDSへの関心がさらに高まっています。
CDS技術は、ガイドラインに関するオンライン参考資料から、電子処方(eRx)に組みこまれたアラートシステム、医師向けオーダーエントリー(CPOE) 、データマイニング、人工知能まで多岐にわたっています。 今日のCDSツールの大半は医療提供者(病院、医師、看護士、医師助手、薬剤師、理学療法士など)および医療費負担者を標的としているものの、今後は政府及び患者によるCDS利用が拡大すると予想されます。
医療側にはCDSへの抵抗感があります
CDSソリューションによって、患者のケア向上、長期的には医療費の削減、医療提供者のペイ・フォー・パフォーマンス(P4P)イニシアチブ参加が容易になります。 しかし、医療現場における抜本的な意識改革、CDSの完全導入に必要とされる技術の採用や大幅な投資に欠けており、これが大きな障害となっています。
データモニターは、CDS採用における最大の障害は医療文化であろうと指摘しています。 多数の研究で、タスクによってはアルゴリズム及びコンピュータが大半の医師よりも優れていたことが報告されているにもかかわらず、医師よりもコンピュータのほうが正確であるという考え方は、医療提供者にとっては受け入れがたい見解です。
技術進歩により効率、成果が向上しているにもかかわらず、医療提供者の中には医術尊重の姿勢、及びコンピュータには医学の微妙な部分を理解できないとCDSを疑問視する考えが根強く残っています。 こうした考えの抜本的変革は不可能ではないものの、医療提供者に対する教育、及び患者、医療費負担者、病院の役員などからの圧力強化などと同様に時間が必要です。
将来のCDSツールは患者中心型で診断に重点が置かれそうです
医療制度がより患者を中心としたものへと変化するにつれ、CDSも患者中心型となりそうです。 こうした個々の患者へのフォーカスがいくつかの場面で示されそうです。 例えば、患者別にアラート及びリマインダーのカスタム化、また、遺伝情報を患者記録に含めることも可能です。 患者自らが、診断及び治療の支援としてCDSツールを使用することも可能になりそうです。
今日のCDSソリューションは、患者の治療計画面での医療提供者支援に重点が置かれています。 もちろん重要なことですが、患者の診断支援においてもCDSを使用すべきです。 医療では誤診がしばしば起こりえます。 さらに、複数の誤診が確認されて初めて正確な診断に達する症例も存在します。 今日利用可能な技術及び情報を考慮すれば、医療提供者は現在の誤診率に満足してはなりません。ソーシャルネットワーキングサイトが、ある会員の既存の友人データに基づいて誰と友人となりえるかを予測できるなら、CDSが患者の健康情報に基づき可能性のある診断を確定できても不思議ではありません。 この領域では改善が必要ですが、診断におけるCDSツールの使用及びコンピュータ支援診断(CAD)技術は医療現場における抜本的な意識改革がなければ遅々としたものでしょう。
臨床情報が医療のあり方を変えそうです
研究に利用可能な臨床データ量はEHR採用拡大に伴って急激に増加しそうです。しかし医療現場が分析に必要なツールを持たなければ収集されたデータから最大の価値を引き出すことは不可能です。
データモニターは、医療財務データのみならず臨床データにもビジネスインテリジェンス(BI)が用いられるべきだと確信しています。 すでにCIと呼んでいるベンダーもありますが、これはBIツールを臨床データに適用したものです。 臨床データへの適用には技術の変更が必要ですが、主な構成要素は同じです。 情報及び分析の増加によって、医療機関は現状を理解し、改善のためどこに投資すべきかを決定できます。 管理のためにはまず評価が不可欠なのです。
現在、担当した患者の中期・長期的な治療成果、誤診の数、他の医療機関との比較、最もコスト効果の高い治療、予防策推奨の有無、あるいはCDS技術の利用を理解しているかどうかを評価できる医療機関は存在するとしても少数だと思われます。
CDS導入は困難で、ありがちな問題点を理解する必要があります
大半のCDSツールの導入は容易ではありません。 特に技術がユーザフレンドリーでなければ、最も初歩的なツールでさえ問題が予想されます。 例えば、CDS付のCPOEは現在広く採用されていますが、適切に使用されている場合はまれです。 CDS付のCPOEに関して医師の苦情が最も多いのは、コンピュータ画面上に不適切なアラートポップアップが過度に表示される点です。 医療側が適切なアラート画面さえ無視し、設定側の意図が無効となっている場合も生じています。 アラート及びリマインダーは、的確で、患者に関連があり、医療提供者のワークフローを妨げず、迅速に使用できることが要求されます。 アラートがどう利用され、どのアラートが上書きされたかといった追跡情報は、採用早期に同僚と共有すべき最も貴重な情報といえそうです。
同様に、CIソリューションにも導入時に問題が考えられます。 CIはデータ分析に優れているものの、分析対象のデータが不正確であれば研究の信頼性は損なわれてしまいます。 このため、EHRに入力されるデータの質の照合が不可欠です。 最後に、相互運用性がなければ、CI及びアラートはその機能に必要な情報がなく、CDSの能力が限定されてしまいます。 しかし、相互運用性に関する最大の障害は、技術ではなく、関係者全てに参加を説得することで、こちらのほうがはるかに深刻な問題といえます。
Changは以下のように結論付けています。
「重要なのは、CDSは医師に取って代わるものではなく、 得られる情報全てをより効果的に利用し、医師及び患者の支援を意図したものだという点です。 医師は、情報保持に技術を活用し、患者、そしてより良い治療の提供に全力を注ぐことができます。 患者の生命に関わることですから、テクノロジーベンダーも相互運用性に関し、より真剣な改善努力が求められます。」
以上
関連レポート
- Clinical Decision Support in Healthcare – One step closer to the Omniscient Clinician (Strategic Focus)
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